小平市役所
法人番号:2000020132110
〒187-8701 東京都小平市小川町2-1333
代表 042-341-1211
トップ > くらし・手続き・税・防災 > 交通・道路 > 公共交通に関する会議 > 小平南西部地域におけるデマンド型交通の実証実験運行について
小平南西部地域における、デマンド交通実証実験運行の検証結果をとりまとめました。
小平南西部地域コミュニティ交通をみんなで考える会(以下、「考える会」という。)では、これまで同地域で実施してきたコミュニティタクシー実証実験運行の結果や取組等を分析・検証を進めてきた。その中で、地域の特性やニーズに即した交通手段として、コミュニティタクシーのような定時定路線ではなく、柔軟に運行ルートや乗降場所が設定できる「デマンド型交通」の運行形態が当該地域に合致しているとの見解を示し、令和6年6月10日から令和7年5月30日(237日間)の1年間、AIを活用した予約・配車システムを導入した小平市で初となる「デマンド型交通」となる、「南西部地域 乗合タクシー(定額予約制)」の実証実験運行を実施した。
南西部地域では、これまで3回にわたりコミュニティタクシーの実証実験を行い、さらに小平市で初となるデマンド型交通の実証実験を行ってきた。これらの実施結果(利用実績)をまとめると以下のような結果となる。
ルート名 | 運行日数 | 乗車人数 | 1日平均乗車人数 | 最多乗車人数 | 最小乗車人数 |
デマンド型交通 (エリア統合前)(注1) | 148日 | 507人 | 3.4人 | 13人 | 0人 |
デマンド型交通 (エリア統合後)(注2) | 89日 | 878人 | 9.9人 | 19人 | 1人 |
デマンド型交通 (全期間) | 237日 | 1,385人 | 5.8人 | 19人 | 0人 |
鷹の台駅西側ルート 平成30年7月~平成31年1月 | 122日 | 3,795人 | 31.1人 | 58人 | 13人 |
上水本町・一橋ルート 平成31年3月~令和元年8月 | 122日 | 1,125人 | 9.2人 | 20人 | 0人 |
鷹の台駅西側ルート第2期 令和2年1月~令和3年3月 | 173日 | 2,875人 | 16.6人 | 44人 | 0人 |
(注1)エリア統合前:令和6年6月10日~令和7年1月17日
(注2)エリア統合後:令和7年1月20日~5月30日
デマンド型交通の実証実験では、実施期間中に運行システムを見直したことで利用者数が3倍ほどまで上がったが、コミュニティタクシーの実証実験と比べると利用人数は少ない結果となった。
今回の実証実験運行では、市内で運行しているコミュニュティタクシー3ルートの平均収支率と市内の類似交通サービスを提供している民間タクシーの運賃、及び既存のコミュニティタクシー、コミュニティバスの運賃と比較し、収支率を30%とし、運賃を300円と設定した。
収支率(運賃収入÷事業経費(初期費用を除く))は、公費負担の公平性の面から、市内で運行を継続しているコミュニティタクシーと同程度の数値の30%とした。
また、収支率の目標値は、令和4年度のコミュニティタクシーと同程度の30%としていたが、その後の人件費、燃料費等の高騰により、令和6年度のコミュニテタクシーの収支率が26.1%へ低下していることから、収支率26.1%となる場合も併せて考察する。
【収支率の目標値を達成するための乗車人数】
(注)( )内の数値は一日の運行回数を12回とした場合の一運行当たりの必要乗車人数。
| 区分 | 電話オペレータ人件費あり | 電話オペレータ人件費なし | ||
| 運 賃 | 収支率30% | 収支率26.1% | 収支率30% | 収支率26.1% |
| 300円 | 57.8人/日 | 50.3人/日 (4.2人/回) | 48.6人/日 (4.0人/回) | 42.2人/日 (3.5人/回) |
| 500円 | 34.7人/日 (2.9人/回) | 30.2人/日 (2.5人/回) | 29.1人/日 (2.4人/回) | 25.3人/日 (2.1人/回) |
上記の結果をみると、運賃設定を300円とした条件では、事業費から電話オペレータ人件費も除き、収支率を26.1%としても、一日の乗車人数は42.2人、一運行当たり3.5人の乗車人数が必要となる。
実証実験において、最も乗車人数が多かった日の乗車人数は19人で、エリア統合後に1回だけだった。また、一運行当たりの平均乗車人数については、エリア統合前が1.2人、エリア統合後は1.4人となっている。
このように、運賃300円のままでは、収支率を26.1%とした場合でも目標を達成することは難しい状況である。
コミュニティタクシーと同程度の公費負担でデマンド型交通を導入するためには、運賃収入を増やすことが必須となるが、そのためには運賃の増額に加えて、乗車人数を増やすことも必要となる。
仮に、運賃をタクシーの初乗りの500円に設定した場合、収支率26.1%の目標を達成するための乗車人数は、電話オペレータを無くした場合であっても、一日25.3人、一運行当たり2.1人となる。
一日当たりの運行回数には限界があり、今回は12回程度であった。そのような条件の中で乗車人数を増やすためには、一運行当たり2人以上乗車する乗合を発生させる取り組みが必要である。
また、事業経費の節減を図るためには電話による予約受付をやめることなどが検討対象となる。高齢の利用者にとっては不便になるという面もあるが、高齢者であってもスマートフォンの利用が増えており、一度利用方法を知ることで携帯端末等から予約することへの抵抗がなくなると想定される。
3回にわたるコミュニティタクシーの実証実験は、いずれも目標に達することができず、実施結果の検証においては、「コミュニティタクシー方式は南西部地域には適していない」とされ、新たな方式としてデマンド型交通に取り組んだ。
デマンド型交通の実証実験では、実施期間中に運行システムを見直したことで利用者数が3倍ほどまで上がったが、コミュニティタクシーの実証実験と比べると利用人数は少ない結果となった。
数値目標をクリアできなかったことや、考察した結果、達成の可能性も極めて厳しい状況から、今後は、デマンド型交通以外の運行方法の検討が必要である。
南西部地域における生活交通の利便性向上を目指し、引き続き、会議を開催する。
また、持続可能な考える会の体制を構築し、さらなる活性化を図るため、参加団体の幅を広げるなど、構成メンバーの見直しを進めていく。
新たな交通手段等を研究、検討するため、他自治体の先行事例などの情報収集を図るとともに、グリーンスローモビリティを活用した取組や教習所や病院の送迎バス等の地域資源の活用の可能性について勉強会などを開催する。
実証実験運行やアンケート調査を通じて顕在化された課題を踏まえ、地域の特性やニーズに即した新たな交通手段を研究する。
既存の路線バスやタクシーを有効活用するため、効果的な交通案内や利用促進策を関係機関等と連携しながら検討する。
地域住民の生活圏は市内に留まることなく、市域を超えて形成されていることから、広域的な視点から課題を共有し、解決を図ることが重要であり、行政界を超えた移動需要に対応した取組につい検討していく。
小平南西部地域におけるデマンド型交通の実証実験運行について(概要)(PDF 245.3KB)
小平南西部地域におけるデマンド型交通(乗合タクシー)実証実験のまとめ(PDF 2.6MB)